NISAの積立投資枠で、10年利回りランキング
1位の投資信託を選べば、一番資産が増えるの?
そんな素朴な疑問を検証するため、
NISA積立投資枠の10年利回りランキングから、
1位、11、20、34、50、64、72位の7銘柄を選び、
毎月10万円を積み立てた場合の評価額を
比較しました
さらに、長期積立投資の定番である
- オルカン
- S&P500
- 先進国株式(除く日本)
も同じ条件で比較しています
結論からいうと、かなり意外な結果になりました
10年利回りランキング1位が
突出していたわけではありません
むしろ、S&P500・オルカン・先進国株式は、
ランキング1位と同等か、それ以上の評価額
になりました
また、ランキング50位までなら、
最終評価額はおおむね2,000万円前後に収まり、
大きな差はありませんでした
一方で、64位、72位になると評価額は
1,500万円台まで低下し、差がはっきりしてきます
【この記事を読むと分かること】
✓ NISA積立投資枠の10年利回り
ランキング1位の銘柄
✓ ランキング1位、11、20、34、50、64、
72位の積立結果
✓ S&P500、オルカン、先進国株式との
10年評価額比較
✓ ランキング50位まで大差がなかった理由
✓ ランキング1位だけを追いかける
必要があるのか
✓ 長期積立で銘柄を選ぶときに
重視したいポイント
【この記事を読むのに向いている人】
✓ NISAの積立投資枠で何を買うか
迷っている人
✓ 利回りランキング上位の投資信託が
気になっている人
✓ S&P500やオルカンを積み立てている人
✓ ランキング1位の銘柄に乗り換えるべきか
迷っている人
✓ 長期積立投資で資産を増やしたい人
新NISAの積立投資枠について、
制度や実際の運用方法から確認したい人は、
こちらの記事も参考にしてください
参考記事:〖2026年版〗新NISA積立投資の始め方|旧NISA経験者が解説
私は2018年から積立投資を続けており、
新NISAでも積立投資枠を毎月10万円利用しています
参考記事:新NISAで月10万円積立した結果|2年半の運用実績公開【2026年7月版】
長く積立投資を続けてきたからこそ、
今回の比較では「直近のランキング順位」
だけでなく、実際に同じ金額を積み立てたら
最終的にどれくらいの資産になったのかを
確認することにしました
出典:
つみたてNISA利回りランキング – みんかぶ投資信託
金融庁|つみたて投資枠対象商品

NISA10年利回りランキングの上位銘柄を比較
今回の比較では、10年利回りランキングから
7つの順位を抜き出しました
ランキング上位だけではなく、
11位、20位、34位、50位、64位、72位まで
間隔を空けて比較することで、
順位が下がるにつれて積立結果がどのように
変化するのかを確認します
つみたてNISA利回りランキング – みんかぶ投資信託
では、過去10年間を対象とした利回りが
掲載されています
今回の比較シミュレーションは、2026年8月某日
調査時点のランキングをもとにしています
今回比較した7銘柄
| ランキング | 投資信託 | 10年利回り |
|---|---|---|
| 1位 | たわらノーロード 日経225 | 18.19% |
| 11位 | 三井住友・DC新興 国株式インデックス | 14.01% |
| 20位 | ニッセイTOPIX インデックス | 14.81% |
| 34位 | ハッピー エイジング20 | 14.87% |
| 50位 | eMAXIS NYダウ インデックス | 17.97% |
| 64位 | DC世界経済 インデックス | 10.99% |
| 72位 | セゾン・グロー バルバランス ファンド | 11.01% |
ここで注意したいのは、10年利回りの順位と、
今回の積立シミュレーションの最終評価額は
同じものではないということです
ランキングは10年間の利回りを比較した
ものですが、積立投資では毎月一定額を
投資するため、購入時期によって
買える口数が変わります
そのため、ランキングだけでは
「実際に毎月積み立てたらいくらになったか」
は分かりません

毎月10万円を7年11カ月積み立てて比較
今回のシミュレーション条件は、
できるだけシンプルにしました
シミュレーション条件
- 毎月10万円を積立
- 2018年10月から2026年8月まで
- 投資期間は約8年
- 投資元本は970万円
- 各月の基準価額で購入したとして計算
- 2026年8月時点の評価額を比較
- 税金や売却時のコストは考慮しない
つまり、
もし2018年10月から毎月10万円を、
それぞれの投資信託に機械的に積み立てていたら、
2026年8月にいくらになっていたか
を比較しています
この方法なら、
単純な「10年間の利回り」ではなく、
実際の積立投資に近い形で比較できます
なお、新NISAの積立投資枠は年間120万円が
上限なので、毎月10万円の積立は年間投資枠を
ちょうど使い切る金額です
シミュレーションの計算方法
今回の比較は、
2018年10月から2026年8月までの約8年間
を対象に、各投資信託へ毎月10万円定額を
積み立てたと仮定して計算しました
毎月の基準価額データをもとに、
毎月10万円で購入できる口数(数量)を積み上げ、
最終時点(2026年8月)の基準価額を掛けて
最終評価額を算出しています
計算式はシンプルで、
各時点の評価額 = 各時点までの購入数量の累計
× 各時点の基準価額
最終評価額 = 最終時点までの購入数量の累計
× 最終時点の基準価額
という計算です
なお、このシミュレーションでは、
信託報酬、売買手数料、税金などのコストは
考慮していません
実際の運用では、信託報酬などにより
評価額はわずかに変動しますが、
3銘柄を同じ条件で比較するため、
今回はコストを含めずに計算しています

7銘柄の積立シミュレーション結果
まず、今回比較した7銘柄の
最終評価額を見てみましょう
ランキング順位別の最終評価額
| ランキング | 投資信託 | 最終評価額 | 元本970万円との差 |
|---|---|---|---|
| 1位 | たわらノーロ ード日経225 | 約2,210万円 | 約+1,240万円 |
| 11位 | 三井住友・DC 新興国株式 | 約1,876万円 | 約+906万円 |
| 20位 | ニッセイTOPIX インデックス | 約1,988万円 | 約+1,018万円 |
| 34位 | ハッピー エイジング20 | 約2,008万円 | 約+1,038万円 |
| 50位 | eMAXIS NYダウ インデックス | 約1,988万円 | 約+1,018万円 |
| 64位 | DC世界経済 インデックス | 約1,574万円 | 約+604万円 |
| 72位 | セゾン・グロー バルバランス | 約1,549万円 | 約+579万円 |
ここで一番注目したいのが、
1位から50位までの結果です
1位は約2,210万円でしたが、
- 11位 約1,876万円
- 20位 約1,988万円
- 34位 約2,008万円
- 50位 約1,988万円
でした
ランキング順位だけを見ると大きな差が
ありそうですが、積立後の評価額を見ると、
50位まではおおむね2,000万円前後
に集まっています
一方、64位になると約1,574万円、
72位では約1,549万円まで下がります
つまり今回の結果では、
50位までは大きな差がつかず、
64位・72位あたりから差が広がった
という特徴が見えてきました
NISA利回りランキング別の積立評価額の推移

グラフにすると、
1位から50位までは比較的近い位置に集まり、
64位と72位で一段下がっていることが分かります
ただし、ここでさらに重要な比較があります
それが、S&P500、オルカン、先進国株式です

S&P500・オルカン・先進国株式と比較した結果
今回の比較では、ランキング銘柄だけでなく、
長期積立投資の代表格ともいえる3銘柄も
同じ条件で計算しています
関連記事:オルカンとS&P500どっち?2018年から積み立て中の先進国株式と比較
3銘柄の最終評価額
| 投資先 | 最終評価額 |
|---|---|
| S&P500 | 約2,344万円 |
| 先進国株式(除く日本) | 約2,204万円 |
| オルカン | 約2,177万円 |
| ランキング1位 | 約2,210万円 |
この結果を見ると、かなり面白いことが分かります
ランキング1位の約2,210万円に対して、
先進国株式は約2,204万円、オルカンは約2,177万円
つまり、ランキング1位とほぼ同じ水準です
そしてS&P500は約2,344万円で、
ランキング1位を約134万円上回りました
今回のシミュレーションでは、
S&P500 > ランキング1位 ≒ 先進国株式 > オルカン
という結果になりました
しかも、ランキング1位は10年利回り18.19%
という非常に高い数字ですが、それでも
S&P500の積立結果を上回ることはありませんでした
ランキング1位と3銘柄の差
| 投資先 | 最終評価額 | ランキング1位との差 |
|---|---|---|
| S&P500 | 約2,344万円 | +約134万円 |
| たわらノーロード日経225 | 約2,210万円 | 基準 |
| 先進国株式 | 約2,204万円 | 約-6万円 |
| オルカン | 約2,177万円 | 約-33万円 |
この結果から分かるのは、
10年利回りランキング1位を選ばなければ
大きく損をするというわけではない
ということです
むしろ、S&P500、オルカン、先進国株式を
長期で積み立てている人なら、
ランキング1位を見つけたからといって、
慌てて乗り換える必要性は低いと考えられます
別の記事では、オルカン、S&P500、先進国株式を
同じ条件で積み立てた場合の評価額も比較して
いますので、3銘柄の違いをさらに詳しく
知りたい人はこちらも参考にして下さい
関連記事:新NISA積立投資枠は2年でいくら増えた?260万円投資の運用実績を公開

なぜランキング1位と50位まで大差がなかったのか
ここが今回のシミュレーションで一番面白いところです
10年利回りランキングを見ると、
- 1位 18.19%
- 11位 14.01%
- 20位 14.81%
- 34位 14.87%
- 50位 17.97%
となっています
数字だけ見るとかなり違って見えます
ところが、積立シミュレーションでは
- 1位 約2,210万円
- 11位 約1,876万円
- 20位 約1,988万円
- 34位 約2,008万円
- 50位 約1,988万円
となりました
理由① 積立では購入時期が分散される
毎月10万円を積み立てる場合、
最初に全額を投資するわけではありません
価格が高いときには少ない口数を買い、
価格が安いときには多くの口数を買います
そのため、単純に
10年間の利回りが高い=積立後の評価額も必ず高い
とはなりません
理由② 利回りランキングは過去の結果
ランキングで上位になっているのは、あくまで
過去の一定期間で高いリターンを出した銘柄です
将来も同じ順位になるとは限りません
つみたてNISA利回りランキング – みんかぶ投資信託
も、対象期間を変更すると順位が変わります
そのため、ランキング1位だけを見て
投資先を決めるのは少し危険です
理由③ 長期では数%の差が積み重なる
一方で、64位、72位になると
評価額が1,500万円台まで低下しました
これは無視できない差です
つまり今回の結果からは、
ランキング順位そのものよりもむしろ、
長期間に渡って高いリターンを維持できているか
を見ることが重要だと分かります

ランキング1位の投資信託に乗り換えるべき?
今回の結果を見て、
「今持っているS&P500やオルカンを売って、
ランキング1位に乗り換えよう」
と考える必要はないと思います
むしろ私は、長期積立では
ランキング順位よりも、
投資対象と運用方針を重視した方がいい
と考えています
S&P500を選ぶ理由
S&P500は、米国の代表的な
大型株500社を対象とする指数です
今回のシミュレーションでは、
ランキング1位を約134万円上回りました
もちろん、これは
過去の実績を使ったシミュレーションなので、
今後もS&P500が上回る保証はありません
それでも、長期積立の候補として
非常に分かりやすい選択肢です
オルカンを選ぶ理由
オルカンは、全世界の株式に
幅広く分散投資するタイプの投資信託です
今回の評価額は約2,177万円で、
ランキング1位の約2,210万円と
僅か約33万円の差でした
つまり、
今回の約8年の積立結果だけを見ると、
ランキング1位とほぼ同じ水準です
特に「米国だけに集中するのは不安」
という人にとっては、オルカンの分散効果を
重視して選ぶ考え方も十分ありえます
先進国株式を選ぶ理由
先進国株式も今回約2,204万円となり、
ランキング1位とほぼ同じ結果でした
特に今回の結果では、
ランキング1位との差が約6万円しかありません
「ランキング1位を探さないと資産形成で大きく
不利になる」という結果ではないことが分かります
オルカン、S&P500、先進国株式の構成比率や特徴
については、こちらでも詳しく比較しています
参考記事:新NISAで何を買うべき?初心者向けおすすめ商品を解説

私がランキング順位より長期積立を重視する理由
私は2018年から積立投資を続けています
これまで実際に積立を続けてきて感じるのは、
毎年ランキングを確認して、
そのたびに投資先を変更するよりも、
自分が納得できる投資先を決めたら、後は淡々と
積み立て続ける方が良い結果に結びつきやすい
ということです
新NISAでも、私は
毎月10万円を積み立てる形を続けています
新NISAの積立投資枠で2年以上運用した実績に
ついても、実際の投資額と評価額を公開しています
参考記事:新NISA積立投資枠は2年でいくら増えた?260万円投資の運用実績を公開
ランキングは、投資先を探す
きっかけとしては便利です
ただ、
「去年1位だったから買う」
「今年順位が下がったから売る」
という短期トレードのような方法では、
長期積立投資の実践自体が難しいと思います
今回の比較でも、1位と50位までの
積立結果は意外なほど近いものでした
だからこそ私は、
ランキングを参考にしながらも、
最終的には長期で保有し続けられる投資先を選ぶ
ことが重要だと考えています

今回のシミュレーションから分かったこと
今回の結果を整理すると、
かなり明確な傾向が見えてきました
1位から50位までは2,000万円前後
ランキング1位は約2,210万円でした
- 11位 約1,876万円
- 20位 約1,988万円
- 34位 約2,008万円
- 50位 約1,988万円
です
11位だけは1,800万円台となりましたが、
1位から50位までを大きく離れているとは
言い難い結果です
64位と72位では差が広がった
- 64位 約1,574万円
- 72位 約1,549万円
ランキング上位と比べると、
約600万円以上の差が出ました
つまり、今回の比較では、
ある程度の水準を超えて
長期的に高いリターンを出している銘柄なら、
順位が多少違っても積立結果は大きく変わらない
一方で、利回りが低いグループになると
差が大きくなりました
S&P500、オルカン、先進国株式も十分に優秀
さらに重要なのがここです
- S&P500は約2,344万円
- 先進国株式は約2,204万円
- オルカンは約2,177万円
となりました
つまり、
S&P500、オルカン、先進国株式は、
ランキング1位と同等か、それ以上
という結果です
【この記事の重要ポイント】
✓ 10年利回りランキング1位は約2,210万円
✓ ランキング11位は約1,876万円
✓ 20位、34位、50位は約2,000万円前後
✓ 64位、72位になると約1,500万円台まで
低下
✓ S&P500は約2,344万円で
ランキング1位を上回った
✓ 先進国株式は約2,204万円で
ランキング1位とほぼ同じ
✓ オルカンは約2,177万円で
ランキング1位と約33万円の僅差
✓ ランキング1位だからといって、
必ずしも最も資産が増えるわけではない
✓ 過去のランキングより、長期で続けられる
投資先を選ぶことが重要

まとめ|NISA利回りランキング1位は最強ではなかった
今回、NISA積立投資枠の10年利回りランキングから
7つの順位を選び、毎月10万円を約8年積み立てた
場合の評価額を比較シミュレーションしました
結果は、ランキング1位が圧倒的に強い
というものではありませんでした
むしろ、S&P500、オルカン、先進国株式は、
ランキング1位と同等か、それ以上の結果に
なりました
【この記事で分かったこと】
✓ NISA10年利回りランキング1位は
約2,210万円
✓ ランキング50位までの銘柄は、
おおむね2,000万円前後
✓ 64位、72位では約1,500万円台まで
評価額が低下
✓ S&P500は約2,344万円で
ランキング1位を上回った
✓ 先進国株式は約2,204万円で
ランキング1位とほぼ同じだった
✓ オルカンは約2,177万円で
ランキング1位とほぼ同じだった
✓ ランキング1位だけを追いかけて
投資先を変更する必要性は低い
✓ 長期積立では、ランキング順位だけでなく
投資対象や継続しやすさも重視すべき
今回のシミュレーションは
過去の基準価額を使ったもので、
将来の運用成果を保証するものではありません
それでも、NISAの利回りランキング1位を
選ばなければ大きく損をするという
イメージを見直す材料にはなると思います
ランキングは銘柄選びの参考として活用しつつ、
自分が納得して長く積み立てられる投資信託を選ぶ
これが、今回の比較から私が感じた一番大きな
ポイントです
出典:
みんかぶ投資信託|つみたてNISA利回りランキング 10年
金融庁|つみたて投資枠対象商品
■ 今回のシミュレーション条件
・2018年10月から2026年8月まで、
毎月10万円を積立し、
各月の基準価額をもとに算出
・投資元本は970万円
※税金、手数料などは考慮していません
関連記事:新NISA積立投資枠は2年でいくら増えた?260万円投資の運用実績を公開
関連記事:〖2026年版〗新NISA積立投資の始め方|旧NISA経験者が解説
