「そのうち戻るかもしれない」
そう思って保有を続けた結果、
含み損がどんどん膨らんでしまった
経験はありませんか
投資では、損切りの重要性がよく語られます
しかし実際には、
分かっていても損切りできない人は
非常に多いです
これは単なる意志の弱さではなく、
人間の心理や行動パターンが大きく
関係しています
この記事では、
- 損切りできない人の特徴
- なぜ売れなくなるのか
- 初心者が陥りやすい心理
- 具体的な対処法
- やってはいけない失敗パターン
を分かりやすく解説します
含み損がつらい人や、
「いつか戻る」を繰り返してしまう人は、
以下の記事もぜひ参考にして下さい
関連記事:含み損がつらい時の対処法|不安で眠れない人がやるべき6つの行動
損切りとは?
損切りとは、
損失が出ている状態で売却し、
損失を確定させることです
株式投資や仮想通貨、FXでは、
資産を守るための重要な
リスク管理のひとつとされています
例えば、
10万円で買った株が
8万円まで下がった場合、
2万円の損失を受け入れて
売却する行為が損切りです
どうしても、「売ったら負け」
という感覚を持ちやすいですが、
投資では損失を小さく抑えることも
非常に重要だと思います
むしろ、
損失を認められずに保有を続けるほうが、
大きなダメージになるケースもあります
損切りできない人は実際かなり多い
損切りできずに悩む人は、
決して珍しくありません
実際の調査でも、
多くの投資家が含み損や
判断ストレスを経験しています
株式会社Claboの調査では、
暗号資産投資経験者の65%が
含み損を経験していると回答しています
さらに、
54.4%は「何度も含み損を経験している」
と答えています
また、
- 大きく下落し続けるのが怖い
- いつ損切りすべきか分からない
- 情報が多すぎて判断できない
といった不安も多く見られました
さらに、
アセットマネジメントOne の調査では、
投資初心者が感じる不安として
「損をしそうで怖い」が43.3%で最多でした
つまり、
- 損切りできない
- 含み損が怖い
- 売る判断ができない
という悩みは、
多くの投資初心者が通る道でもあります
損切りできない人の特徴
「いつか戻る」と考えてしまう
損切りできない人に最も多いのが、
「いつか戻るはず」という考え方です
もちろん、実際に戻るケースもあります
しかし、根拠なく期待だけで保有し続けると、
さらに下落して大損につながることもあります
特に暴落時は、下落スピードが
想像以上に速い場合があります
「まだ大丈夫」
「もう少し待とう」
を繰り返した結果、
取り返しがつかなくなるケースも
少なくありません
NISAでインデックスファンドに長期積立投資
のような投資であれば、ほぼほぼ、
そのまま続けることが最適解となる
ケースの方が多いと考えています
関連記事:新NISAで暴落したらどうする?売るべきか続けるべきかを経験ベースで解説
しかし、
- そもそも生活資金が苦しい
- 銘柄の成長性が怪しくなった
など、
当初の前提が大きく狂った場合には
見直しが必要になってきます
損失を確定したくない
人間は、利益よりも損失の方が
強く苦痛に感じる傾向があります
これを「損失回避性」と呼びます
行動経済学の「プロスペクト理論」でも
知られている考え方です
つまり、
含み損の状態なら耐えられる
しかし、
売って損失確定するのは耐えられない
という心理になりやすいのです
そのため、合理的な判断が難しくなります
買値に執着している
上に関連して、
「自分が買った価格」が
基準になってしまうことも多いです
例えば、
100万円で買った銘柄が
70万円になった場合
本来は、
今後上がる可能性があるかで判断すべきです
でも実際は、
「せめて100万円まで戻ってほしい」
と考えてしまいます
これは、買値に引っ張られる
「アンカリング効果」と呼ばれる心理で
自分自身もかなり、心当たりがあります
しかし投資では、自分の購入価格を
市場は考慮してくれません
参考:白黒FX用語辞典
ナンピンを繰り返してしまう
下落するたびに買い増しする
「ナンピン」自体が
悪いわけではありません
ただし、
明確な戦略なしでナンピンを繰り返すと、
含み損がさらに大きくなることがあります
「平均取得単価を下げれば助かる」
と思うだけで買い増しするのは危険です
気づけば、
一つの銘柄に資金が集中していた
という失敗もよくあります
ルールを決めずに投資している
損切りできない理由としては、
そもそも出口戦略が曖昧なケースも多い
と思います
例えば、
- 何%下がったら売るのか
- どんな理由で撤退するのか
- どこまで損失を許容するのか
を決めないまま購入している状態です
これでは、下落した時に
感情で判断しやすくなります
投資では、買う前に出口をある程度は
決めておくことも重要です
具体的に決められない場合は
次のアクションまでの期限だけでも
決めるとよいです
例えば私の場合、
積立投資はすべて5年続けてから、
そのまま続けるか、判断しています
一方で、
一括購入した銘柄は半年ごとに判断する
といった具合です
購入当初は暴落など想像していないので
判断基準を考えなくても仕方ないと思いますが、
もし下落してきたら
そろそろ損切も考えなきゃいけないな
→ 損切りする基準を決めよう
というようなマインドセットが必要です
私自身も個別銘柄への投資などでは
何度も、損切りを実行してきました
関連記事:投資歴8年半の私がやめた投資4つ|損失150万円の失敗から学んだ投資ルール
損切りできないとどうなる?
小さな損失が大損になる
損切りできない最大のリスクは、
損失拡大です
例えば、10%の下落なら
すぐに戻るかもしれません
しかし、50%下落すると、
元に戻るには100%の上昇が必要です
例えば、
100万円の資産が10%下落すると、
90万円になります
そこから元の100万円に戻るには、
10万円増やす必要があります
90万円を基準にすると、
必要な上昇率は約11.1%です
また、100万円の資産が50万円まで
下落した場合、100万円に戻るには
50万円増やす必要があります
つまり、
50万円を2倍にしなければならないため、
100%の上昇が必要になります
このように、損失が大きくなるほど
回復難易度(%)は急激に上がります
損失が大きくなるほど、
回復難易度も急激に上がります
資金が拘束される
塩漬け状態になると、
他の投資チャンスに資金を使えません
本来なら、
成長している銘柄や積立投資に回せた資金が、
ずっと動かせなくなります
機会損失も大きな問題です
メンタルが消耗する
含み損を抱え続けると、
- 毎日チャートを確認する
- 相場が気になって落ち着かない
- 寝る前に株価を見る
など、精神的ストレスが増えやすくなります
投資が苦痛になる原因にもなります
損切りできるようになる対処法
買う前に損切りラインを決める
最も有効なのは、
購入前にルールを決めることです
例えば、
- 過去のチャートから想定超の
下落(20%など)で売却 - 想定していた成長シナリオが
崩れたら売却 - 地政学リスクなど、
マクロ要因での下落の場合は
売却はせずに休止
などです
後から考えると、
感情が入ります
そのため、出来るだけ
冷静に考えられる時点で
決めておくことが肝心です
逆指値を活用する
FXや株では、
逆指値注文を使える場合があります
あらかじめ価格を設定しておくことで、
自動的に損切りされます
感情を排除しやすいため、
初心者にも有効な方法かもしれません
参考:
SBI証券 逆指値注文とは?
SBIネオトレード証券 逆指値注文とは?
損切りを「必要経費」と考える
損切りは、失敗ではありません
投資で生き残るためのコストです
プロ投資家でも、
損切り自体は普通に行っています
重要なのは、
小さく負けて、
大きく資産を減らさないことです
投資額を大きくしすぎない
投資額が大きすぎると、
損失への恐怖も大きくなります
すると、
冷静な判断が難しくなります
初心者のうちは特に、
まずは少額から始めるほうが、
メンタル的にも続けやすいでしょう
関連記事:新NISAは月1万円でも意味ある?20年後のリアルな結果と結論
長期投資と短期投資を混同しない
インデックス投資のような長期積立と、
個別株の短期売買では考え方が異なります
例えば、長期積立投資では、
一時的な下落で慌てて売る必要はない
ケースも多いです
一方、よりハイリスク・ハイリターンを狙う
短期売買のような投資では、
損切りルールも必要になってきます
投資スタイルを分けて考えられれば、
判断がブレなくなります
一つの投資にこだわらず、ポートフォリオ全体で考える
損切りできなくなる人は、
一つの銘柄や投資先に
感情移入しすぎている場合があります
例えば、
- この銘柄だけは助かるはず
- いつか大きく上がるはず
- ここまで耐えたから売れない
というような状態です
しかし、
投資では「一つの勝負」で考えるより、
資産全体で考える視点が重要です
例えば、
・NISAのインデックス投資
・高配当株
・現金
・仮想通貨
・債券や金
など、複数に分散しておけば、
一つの下落が資産全体へ与える影響を
抑えやすくなります
すると、
「この銘柄がダメになったら終わり」
という心理状態になりにくく、
冷静に損切り判断しやすくなります
また、一部が不調でも、
別の資産が支えてくれる安心感があります
投資は一つの銘柄で大勝ちを狙うよりも、
ポートフォリオ全体で長期的に資産形成する
考え方のほうが成功率が上がり、精神的にも
安定しやすいです
関連記事:私の投資ポートフォリオ公開|NISA・ロボアド・仮想通貨・CFD7年運用実績
よくある勘違い
損切りしなければ損ではない?
「売らなければ損じゃない」
という考え方があります
しかし実際には、
資産価値が下がっている時点で
損失は発生しています
また、将来的に必ず戻る保証もありません
日本株でも、高値から長期間戻っていない
銘柄は数多くあります
損切りした直後に上がるのが怖い
これは多くの人が感じると思います
実際、売った直後に反発するケースもあります
ただし、完璧なタイミングで売買するのは
不可能です
重要なのは、
トータルで資産を守れるか、増やせるかです
毎回完璧を目指す必要はありません
よくある質問
損切りラインの目安は?
投資スタイルによって異なります
短期売買では、単純に過去のチャートから
例えば5〜10%を基準にする場合も多いでしょう
一方で長期投資では、
- 銘柄の内容と成長性
- 企業価値とそこに投資する意義
などで判断するケースもあります
また私のように、
最低5年続けてから次のアクションを決める
人もいます
大切なのは、自分なりの基準を決めることです
NISAでも損切りは必要?
ケースによります
インデックスファンドへの積立投資なら、
短期的な値動きで慌てる必要はありません
ただし、
- 高値掴みした個別株
- 成長性が崩れた銘柄
- 評判だけでなんとなく買った銘柄
などは、見直しが必要な場合もあります
関連記事:NISA貧乏は本当か|投資しているのに苦しい人の正体と対策
仮想通貨は特に損切りが難しい?
仮想通貨は値動きが大きいため、
感情が揺さぶられやすいです
短期間で急騰することもあるため、
「まだ上がるかも」
という期待も強くなりやすいです
参考記事:仮想通貨は怖い?やめとけと言われる7つの理由と、それでも続けるべき人の特徴
そのため、
積立投資よりむしろ、一括購入の場合は
事前ルールが必要かもしれません
また、ロスカットと言って、
設定値まで値下がりすると直ちに、
強制的に損切りが発動する仕組みを備える、
「株価指数CFD」という投資商品もあります
参考記事:CFDは危険?やめとけと言われる理由と6年運用した私の結論
まとめ
損切りできないのは、
意志が弱いからではありません
人間の心理として、
損失を避けたい感情があるからです
そのため、
- いつか戻ると思う
- 損失確定したくない
- 売る決断ができない
という状態になりやすいです
だからこそ、
- 買う前にルールを決める
- 逆指値を活用する
- 投資額を大きくしすぎない
といった「仕組み化」が重要です
投資では、
大きく勝つこと以上に、
大きく負けないことが大切です
損切りも、
資産を守るための重要なテクニック
の一つです
