配当と取り崩しの違いとは
配当は、株やETFを保有しながら、
企業から支払われる配当金を生活費として
受け取る方法
一方、取り崩しは、
投資信託やETFを必要な分だけ売却して
現金化する方法
参考記事:新NISAの出口戦略はいつ?売却タイミングと最適解をシミュレーションで解説
どちらも「資産を使って生活する」
という点では同じですが、
考え方はかなり違います
参考:楽天証券 配当金とは?
参考:野村アセットマネジメント 老後の資産取り崩し方法
参考:新NISAの運用資金の取り崩し法とそのメリット | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
配当生活のメリット
売らなくても現金が入る
最大の魅力はここです
株を売却しなくても、
自動的に配当金が入ってきます
そのため、
「資産を減らしている感覚が少ない」
という精神的安心感があります
特にFIRE後や老後では、
この安心感を重視する人も多いです
暴落時でも配当が維持される場合がある
株価が下がっても、
配当金自体はすぐには減らないケースがあります
そのため、毎月の生活費をイメージしやすい
メリットがあります。
ただし、減配や無配リスクは普通にあります
2020年のコロナショック時も、
多くの企業が減配しました
売却タイミングを考えなくて済む
取り崩しだと、
「今売っていいのか」
を考える必要があります
配当投資では、その悩みが減ります
配当生活のデメリット
必要資産が大きくなりやすい
例えば、
税引き後で年間240万円ほしい場合
配当利回り4%なら、単純計算で
約6,000万円の資産が必要になります
一方、取り崩しでは、
運用益も含めながら使う考え方のため、
必要資産が少なく済むケースがあります
高配当株は成長力が弱い場合がある
高配当株は、成熟企業が多くなりやすいです
そのため、
S&P500などの広範囲インデックスより、
株価成長力が低いケースがあります
結果として、
長期トータルリターンでは
不利になる場合もあります
配当にも税金がかかる
特定口座では、配当金に約20%の税金がかかります
取り崩しの場合は、元本部分には課税されません
この違いから、同じ金額を受け取る場合でも、
取り崩しの方が税効率が良いケースがあります
関連記事:FIREに必要な資産はいくら?年収別にシミュレーション【4%ルールで具体計算】
参考:
配当所得│SMBC日興証券
上場株式等の配当課税 | SMBC日興証券
取り崩し投資のメリット
資産効率が高い
取り崩しは、「配当が出るかどうか」
ではなく、資産全体を使う考え方です
そのため、
高配当株だけに限定する必要がありません
低コストのインデックスファンドも
使いやすく、長期では成長性やコスト面で
有利になりやすいです
税金効率が良い場合がある
例えば、
100万円の投資信託を
110万円で売却した場合、
課税対象は利益の10万円部分だけです
一方、
配当金は受け取った金額全体に
課税されます
そのため、特に資産形成初期では、
やりくりの面で有利かもしれません
柔軟に金額調整できる
取り崩し額を
- 相場が良い年は多め
- 暴落時は少なめ
というように、
調整しやすいメリットがあります
定率取り崩しという考え方もあり、
資産寿命を伸ばしやすい特徴があります
関連記事:4%ルールは本当に安全?日本での現実と失敗しない代替案を解説
取り崩し投資のデメリット
資産が減る不安がある
売却するたびに、保有数量が減ります
そのため、心理的ストレスを感じる人もいます
特に暴落時は、
「今売って大丈夫なのか」
という不安が強くなりやすいです
暴落初期に売ると資産回復が難しくなる場合がある
FIRE初期に暴落が来ると、
資産回復が難しくなる問題があります
これをシーケンスリスクと呼びます
そのため、予備費として現金クッションを
数年分持つ考え方も重要です
自分で管理する必要がある
- 毎年どれだけ取り崩すか
- 資産配分をどうするか
を考える必要があります
完全放置では難しい部分があります
参考記事:4%ルールは本当に安全?日本での現実と失敗しない代替案を解説
配当と取り崩しはどっちが向いている?
配当投資が向いている人
- 毎月の現金収入が欲しい人
- 資産を売る心理的不安が強い人
- 相場をあまり見たくない人
- FIRE後の安心感を重視したい人
取り崩しが向いている人
- 資産効率を重視したい人
- S&P500やオルカン中心で運用したい人
- 税効率を意識したい人
- 柔軟に支出調整したい人
実際はハイブリッド型も多い
現実には、「配当+取り崩し」
を組み合わせる人も多いです
例えば、
生活費の一部を配当でまかない、
不足分だけ取り崩す方法です
精神的安心感と資産効率を
両立しやすくなります
新NISA時代はどちらが有利か
新NISAでは、運用益や配当金が非課税になります
そのため、以前より配当投資もしやすくなりました
ただし、成長性を重視するなら、
オルカンやS&P500を長期保有し、
必要時に取り崩す考え方も非常に強力です
特に若い世代ほど、
資産成長を優先した方が有利になる
ケースが多いです
参考記事:新NISAの出口戦略はいつ?売却タイミングと最適解をシミュレーションで解説
よくある勘違い
配当金は“単純に増えたお金”とは限らない
配当金を受け取ると、
現金が増えた感覚になります
ただし、
その分だけ株価が下がることもあります
その企業の株を保有している場合、
配当を受け取っても、
保有株の評価額が下がることがあります
そのため、
「単純に配当分だけ得をしている」
というわけではありません
高配当株なら安全
高配当=安全ではありません
業績悪化で減配する企業も普通にあります
利回りだけで選ぶと危険です
取り崩しはすぐ資産が尽きる
定率取り崩しや4%ルールなど、
資産寿命を考慮した方法もあります
単純に毎年同額を無計画に使うのとは違います
関連記事:4%ルールは本当に安全?日本での現実と失敗しない代替案を解説
まとめ
配当は、安心感が大きな魅力です
取り崩しは、資産効率の高さが魅力です
どちらが絶対的に正解というより、
何を重視するかによって
向き不向きが変わります
実際には、
配当と取り崩しを組み合わせる方法も
非常に現実的です
老後やFIREでは、数字だけでなく、
精神的に続けやすい方法を選ぶことも重要
だと思います
