積立投資は「売却タイミング」まで含めて完成する
NISAなどの積立投資というと、
「何を買うか」「いくら積み立てるか」
「どれくらい増えるのか」
に意識が向きがちです。
しかし、むしろ重要なのは、
「どう売るか(出口戦略)」です
同じ資産でも、売り方によって
受け取れる金額も、安定性も大きく変わります
将来どのくらい使えるのかをイメージできると
長い積立投資の道のりも楽しくなります
今回、自分が実際に旧つみたてNISAを
満額×フル期間やってできた資産が
- 売却時にはいくらになっていて
- 売却金額がいくら手元に入ってくるのか
をシミュレーションしてみました
積立投資でどれくらい資産が増えるのかを
知りたい方は、以下の記事が参考になります
参考記事:新NISAは月1万円でも意味ある?20年後のリアルな結果と結論
実体験|つみたてNISA6年の運用実績
まずは、旧つみたてNISAでの
私の投資実績をシェアします。
積立投資内容
- 投資対象:先進国株式インデックス
- 積立期間:2018年〜2023年(6年間)
- 積立額:年40万円 ← 月3.33万円+微調整
- 総投資額:240万円
投資額・投資期間のいずれも
非課税枠の上限まで使い切り、
目いっぱい投資しました
実際の運用実績については、
旧つみたてNISAを6年間やり切った結果|選び続けた銘柄と運用実績
で詳しく公開しています
積立を長く続けることの意味については、
新NISAの月5万円投資で老後はいくら?20年・30年・40年シミュレーション
で詳しく説明しています
2023年12月末時点の運用実績
- 評価額:403万円
- 利益:約163万円
- 年平均利回り:約16.6%
複利の効果が働き、
わずか6年で大きく資産が増えました
複利の威力については、
新NISAの月5万円投資で老後はいくら?20年・30年・40年シミュレーション
で詳しく解説しています
2024年以降の運用方針と結果(2026年時点)
2023年12月に積立終了後も
売却せず、そのまま保有し続けて
利益を増やし続けています。
- 2023年12月時点:403万円
- 2026年4月時点:675万円
- 利益:+272万円
- 年平均利回り:約29%
旧つみたてNISAで先進国株式インデックスの
投資成績が驚くほど優秀だったので、
新NISAの積立投資枠でも引き続き、
満額月10万円を積立し続けています
参考記事:新NISA積立投資枠は2年でいくら増えた?260万円投資の運用実績を公開
長期保有の重要性は、
投資はやめたほうがいい?結論→こういう人はやるべきではない
でも触れています
シミュレーションの前提確認
一括売却
上の前提で運用した場合、
2037年時点の資産総額は以下になります。
・年利5% → 1,195万円
・年利10% → 2,059万円
・年利15% → 3,463万円
・年利20% → 5,698万円
・年利29% → 1億3,280万円
※675万円 × (1+年利)の11.7乗で計算
上記資産額を、2037年12月に一括で売却します
ロール取り崩し/非課税枠最大限20年運用
旧つみたてNISAの非課税枠の保有期限は、
新NISAが無期限なのに対して20年です。
2018年から投資を開始しているので、
①2018年投資分を2037年12月に売却
②2019年投資分を2038年12月に売却
③2020年投資分を2039年12月に売却
④2021年投資分を2040年12月に売却
⑤2022年投資分を2041年12月に売却
⑥2023年投資分を2042年12月に売却
といった具合に、
非課税枠上限まで目いっぱい運用し終えてから
順次売却するので、運用期間は以下になります
- 初期資産総額:675万円(2026年4月現在)
- 26年5月以降の運用期間:11.7~16.7年
①26年5月~37年11月
②26年5月~38年11月
③26年5月~39年11月
④26年5月~40年11月
⑤26年5月~41年11月
⑥26年5月~42年11月 - 追加投資なし(ガチホのみ)
出口戦略は「一括売却」か「ロール取り崩し」か
複利の効果を最大限働かせるなら
一括で売却してしまうより、
上で示したように6年に分けて売却する
「ロール取り崩し」の方が有効です。
理由は次章で説明します
積立の途中で暴落が起きた場合の考え方は
新NISAで暴落したらどうする?売るべきか続けるべきかを経験ベースで解説
が参考になりますが、
非課税枠期限の上限まで保有し終えて、
いざ売却しようとしたタイミングで
暴落が起きてしまった場合には、
- 一括売却してしまう
- 完全に値が回復するまで待つ
- 半分を売却。残り半分は翌年以降
値が回復するまで待って売却
などの判断が必要になります
ロール取り崩しの本質(有効性)
「ロール取り崩し」は
単なる分割売却ではありません。
- 売っていない資産は運用継続
- 「複利」の効果で後半ほど大きく増える
といった特長があります
つまり、毎年コツコツ行った投資を
運用年数最大限(20年)、最後まで資産を増やす
戦略です
「一括売却」と「ロール取り崩し」受取額の比較(最重要)
■ 2037年12月時点の総資産額(再掲)
・年利5% → 1,195万円
・年利10% → 2,059万円
・年利15% → 3,463万円
・年利20% → 5,698万円
・年利29% → 1億3,280万円
※675 × (1+年利)の11.7乗で計算
■ 「一括売却」の前提(再確認)
- 上記の総資産額を一括で売却
■ 「ロール取り崩し」の前提(詳細を再確認)
- 6年/6回に分けて順次、売却
- 残資産は翌年以降の売却時まで運用継続
- ロール取り崩し額の計算方法(年利5%の場合)
1年目:1,195÷6=199万円
2年目:まず1年後の資産=(1195−199)×1.05= 1,046万円
残り5年で分割すると、1,046÷5= 209万円
3~6年目、他の年利についても同様に計算
■ 受取額(万円)の比較一覧表
| 年利 | 一括受取 総額 | ロール 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | 6年目 | ロール 総額 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 5% | 1,195 | 199 | 209 | 219 | 230 | 242 | 255 | 1,354 |
| 10% | 2,059 | 343 | 377 | 415 | 456 | 502 | 552 | 2,645 |
| 15% | 3,463 | 577 | 664 | 763 | 878 | 1,010 | 1,162 | 5,054 |
| 20% | 5,698 | 950 | 1,140 | 1,368 | 1,642 | 1,970 | 2,364 | 9,434 |
| 29% | 13,280 | 2,213 | 2,854 | 3,681 | 4,748 | 6,123 | 7,898 | 27,517 |
受領額の比較一覧表から分かること
- 一括はその時点の最大値
- ロールは取り崩しながら成長
今回のシミュレーションの結果では、
「ロール取り崩し」の受取総額は
「一括売却」を大きく上回る
点に注目です
<一括売却とロール取り崩しの受領総額の差>
・年利5%で約160万円
・年利10%で約590万円
・年利15%で約1,590万円
・年利20%で約3,700万円
・年利29%で約1億4,200万円
6年の間に、これほど大きな差額を生むのに、
みすみす取り逃す手はありますか?
この違いを生む「複利」の効果は、
新NISAの月5万円投資で老後はいくら?20年・30年・40年シミュレーション
と合わせて読むと理解が深まります
20年の平均利回り15〜20%は現実的か?
私の旧つみたてNISAの実績として、
- 積立中:16.6%
- ガチホ後:29%
の事実があります
また、ロボアド7年の運用で
年平均利回り約17%の実績もあります
参考記事:ウェルスナビ運用実績公開|1,000万円が7年半で2,300万円に!
しかし、優良インデックスファンドでも
20年平均利回りは10%未満なので、
現実的な5%や10%もシミュレーションしました
参考:オルカン投資の利回りはどれくらい?S&P500とどっちがいいの? – ココザス株式会社
最終結論
せっかく長期間、複利で資産を育ててきたのなら、
売却ステージでもその複利効果を止めずに
活かしながら取り崩すのが合理的です
例外(重要)
もし、まとまった資金が必要な状況なら
「一括売却」の判断になると思います
しかし、そうではなく、
相場の急上昇/急落によって「今が売り時だー!」
と判断するのはリスクが高いように思います
私は、6回に分けて売却すれば
積立時と同じようにリスクを分散できるので
「ロール取り崩し」を選択します
いずれにしても、
投資は自己責任なので、自分自身の判断です
まとめ
この記事で明らかになったことをまとめます。
- 投資は資産形成までで終わりでなく、売却が重要
- 旧つみたてNISAの非課税枠の保有期限は20年
- 旧つみたてNISAの複利効果と非課税枠最大活用には
「一括売却」より「ロール取り崩し」が有効 - 「一括売却」より「ロール取り崩し」の方が
複利効果により売却資産総額が高くなる
※一定の年率で上昇の前提
最後に
投資は増やすだけでは意味がありません
増やした資産を、複利の効果を最大限
働かせながら取り崩していく
そこまで含めて行った方が資産を最大化できます
※投資には必ずリスクもありますので、
自己責任と余剰資金で行いましょう
